THINKING FOOTBALL
佐藤俊太郎のコラム
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第8回 北京五輪、女子サッカー・日本対アメリカ/最後まで。
制した瞬間、いける!という想いが一気に高まった。
それは応援している全ての人に共通していたことだろう。
ただ、簡単にひっくり返されるかも...という不安は大いにあった。

正直、試合前から「どうせ無理だろう」と思っていた人間は私だけではないはずだ。
相手は20戦で1勝もしていない相手という点からすればそう考えるのも仕方ないかもしれない。
実際、終わってみれば大量失点での逆転負けだった。
アメリカの3点目が決まったときは愕然とし、あげく追加点を許したときは呆然とした。

しかし、それでも試合は続く。

99%負けるとわかっていても続けなければならない。

試合終了の笛が吹かれるまでは、全力で一矢を報いる努力をしなければならない。
それが本当にできる人間が果たしてどれくらいいるのだろうか?

無駄な努力、無意味。
そんな酷な批評も出かねない中、彼女たちは攻め続けた。


最後の荒川のゴールには涙が出た。
絶望的な状況の中で、それでも必死に、諦めずに1点をもぎとった。
決めたのが荒川というのもドラマティックな面がある。


決して綺麗なゴールではなかった。

泥臭く、文字通り"押し込んだ"ようなゴール。

だがそれは本当に価値のあるゴールだった。

それを誰が無意味だと言えようか。



全てを観ていた者にならわかるはず。



前述した試合前の感情を抱いていた自分が情けなく、腹立たしささえ感じてしまう。
なんだか忘れかけていた物凄く大切なことを改めて学んだ気がする。

ぜひともドイツに勝って、銅メダルを手に日本に戻ってきてほしいものです。

2008.8.19 佐藤俊太郎

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